兄は誰にも取合う気色もなく、「ちょっと失敬」と岡田に挨拶して、二階へ上がった。
その足音が消えると間もなく、お貞さんは自分達のいる室の敷居際まで来て、岡田に叮嚀な挨拶をした。
彼女は「さあどうぞ」と会釈する岡田に、「今ちょっと御書斎まで参らなければなりませんから、いずれのちほど」と答えて立ち上がった。
兄は誰にも取合う気色もなく、「ちょっと失敬」と岡田に挨拶して、二階へ上がった。
その足音が消えると間もなく、お貞さんは自分達のいる室の敷居際まで来て、岡田に叮嚀な挨拶をした。
彼女は「さあどうぞ」と会釈する岡田に、「今ちょっと御書斎まで参らなければなりませんから、いずれのちほど」と答えて立ち上がった。