太宰治 『犯人』 自分で自分の身の上が、信じられなかった。 他人の表情がみな、のどかに、平和に見えて、薄暗いプラットフオムに、ひとり離れて立ちつくし、ただ荒い呼吸をし続けている。 ほんの四、五分待っていただけなのだが、すくなくとも三十分は待った心地である。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア