鶴は洗面所で嗽いして、顔も洗わず部屋へ帰って押入れをあけ、自分の行李の中から、夏服、シャツ、銘仙の袷、兵古帯、毛布、運動靴、スルメ三把、銀笛、アルバム、売却できそうな品物を片端から取り出して、リュックにつめ、机上の目覚時計までジャンパーのポケットにいれて、朝食もとらず、
「三鷹へ行って来る。
と、かすれた声で呟くように言い、リュックを背負っておろおろ寮を出る。
鶴は洗面所で嗽いして、顔も洗わず部屋へ帰って押入れをあけ、自分の行李の中から、夏服、シャツ、銘仙の袷、兵古帯、毛布、運動靴、スルメ三把、銀笛、アルバム、売却できそうな品物を片端から取り出して、リュックにつめ、机上の目覚時計までジャンパーのポケットにいれて、朝食もとらず、
「三鷹へ行って来る。
と、かすれた声で呟くように言い、リュックを背負っておろおろ寮を出る。