自分はいつか手を出して火鉢へあたっていた。
その火鉢は幾分か背を高くかつ分厚に拵えたものであったけれども、大きさから云うと、普通の箱火鉢と同じ事なので二人向い合せに手を翳すと、顔と顔との距離があまり近過ぎるくらいの位地にあった。
嫂は席に着いた初から寒いといって、猫背の人のように、心持胸から上を前の方に屈めて坐っていた。
自分はいつか手を出して火鉢へあたっていた。
その火鉢は幾分か背を高くかつ分厚に拵えたものであったけれども、大きさから云うと、普通の箱火鉢と同じ事なので二人向い合せに手を翳すと、顔と顔との距離があまり近過ぎるくらいの位地にあった。
嫂は席に着いた初から寒いといって、猫背の人のように、心持胸から上を前の方に屈めて坐っていた。