茶店の店頭に並べられて在る絵葉書を、おとなしく選んでゐるもの、佇んで富士を眺めてゐるもの、暗く、わびしく、見ちや居れない風景であつた。
二階のひとりの男の、いのち惜しまぬ共感も、これら遊女の幸福に関しては、なんの加へるところがない。
私は、ただ、見てゐなければならぬのだ。
茶店の店頭に並べられて在る絵葉書を、おとなしく選んでゐるもの、佇んで富士を眺めてゐるもの、暗く、わびしく、見ちや居れない風景であつた。
二階のひとりの男の、いのち惜しまぬ共感も、これら遊女の幸福に関しては、なんの加へるところがない。
私は、ただ、見てゐなければならぬのだ。