ここは、気ちがい病院なのだ。
となりの部屋の若旦那は、ふすまをあけたら、浴衣がかかっていて、どうも工合いがわるかった、など言って、みんな私よりからだが丈夫で、大河内昇とか、星武太郎などの重すぎる名を有し、帝大、立大を卒業して、しかも帝王の如く尊厳の風貌をしている。
惜しいことには、諸氏ひとしく自らの身の丈よりも五寸ほどずつ恐縮していた。
ここは、気ちがい病院なのだ。
となりの部屋の若旦那は、ふすまをあけたら、浴衣がかかっていて、どうも工合いがわるかった、など言って、みんな私よりからだが丈夫で、大河内昇とか、星武太郎などの重すぎる名を有し、帝大、立大を卒業して、しかも帝王の如く尊厳の風貌をしている。
惜しいことには、諸氏ひとしく自らの身の丈よりも五寸ほどずつ恐縮していた。