右手には青玉の珠數を持ち、左手には朱いろの表紙の細長い本を持つてゐた。
僕は、ああ妹だなと思つたので、おはひりと言つた。
尼は僕の部屋へはひり、靜かにうしろの襖をしめ、木綿の固いころもにかさかさと音を立てさせながら僕の枕元まで歩いて來て、それから、ちやんと坐つた。
右手には青玉の珠數を持ち、左手には朱いろの表紙の細長い本を持つてゐた。
僕は、ああ妹だなと思つたので、おはひりと言つた。
尼は僕の部屋へはひり、靜かにうしろの襖をしめ、木綿の固いころもにかさかさと音を立てさせながら僕の枕元まで歩いて來て、それから、ちやんと坐つた。