太宰治 『陰火』 大蟹は、小蟹の視線をまぶしさうにさけつつ、こつそり囁いたといふのです。 『おまへ、くらつしゆされた蟹をいぢめるものぢやないよ。 ああ、その大蟹に比較すれば、小さくて小さくて、見るかげもないまづしい蟹が、いま北方の海原から恥を忘れてうかれ出た。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア