お皿ひとつひとつに、それぞれ、ハムや卵や、パセリや、キャベツ、ほうれんそう、お台所に残って在るもの一切合切、いろとりどりに、美しく配合させて、手際よく並べて出すのであって、手数は要らず、経済だし、ちっとも、おいしくはないけれども、でも食卓は、ずいぶん賑やかに華麗になって、何だか、たいへん贅沢な御馳走のように見えるのだ。
卵のかげにパセリの青草、その傍に、ハムの赤い珊瑚礁がちらと顔を出していて、キャベツの黄色い葉は、牡丹の花瓣のように、鳥の羽の扇子のようにお皿に敷かれて、緑したたる菠薐草は、牧場か湖水か。
こんなお皿が、二つも三つも並べられて食卓に出されると、お客様はゆくりなく、ルイ王朝を思い出す。