太宰治 『女生徒』 机の引き出しをあけて、かきまわしていたら、去年の夏の扇子が出て来た。 白い紙に、元禄時代の女のひとが行儀わるく坐り崩れて、その傍に、青い酸漿が二つ書き添えられて在る。 この扇子から、去年の夏が、ふうと煙みたいに立ちのぼる。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア