私たちは、いつでもおっかなびっくりで、心の中で卑怯な自問自答を繰りかえし、わずかに窮余のへんてこな申し開きを捏造し、責任をのがれ、遊びの刑罰を避けようと致しますから、ちょっとの遊びもたいへんいやらしく、さもしく、けちくさくなってしまいます。
五十を越えたあなたのほうが、三十八歳の私よりも、ずっと若くて颯爽としているという事実は、私にとって、たしかに驚異でありました。
あなたと私のこんな違いは、お金持と貧乏人という生活の懸隔から起ったのでは無く、あなたが之まで幾十度と無く重大の命の危機を切り抜けて生きて来たという事から起ったのだ。