一旦そこへ這入った者は、どっちを見ても青い壁で鼻が支えるので、仕方なしに上を見上げなければなりません。
俯向いて歩いたら、地面の色さえ碌に眼には留まらないくらい狭苦しいのです。
今まで海よりも山の方が好いと云っていた兄さんは、修善寺へ来て山に取り囲まれるが早いか、急に窮屈がり出しました。
一旦そこへ這入った者は、どっちを見ても青い壁で鼻が支えるので、仕方なしに上を見上げなければなりません。
俯向いて歩いたら、地面の色さえ碌に眼には留まらないくらい狭苦しいのです。
今まで海よりも山の方が好いと云っていた兄さんは、修善寺へ来て山に取り囲まれるが早いか、急に窮屈がり出しました。