(一行あき。
肉親との和解の夢から、さめて夜半、しれもの、ふと親孝行をしたく思う。
そのような夜半には、私もまた、菊池寛のところへ手紙を出そうか、サンデー毎日の三千円大衆文芸へ応募しようか、何とぞして芥川賞をもらいたいものだ、などと思いを千々にくだいてみるのであるが、夜のしらじらと明け放れると共に、そのような努力が、何故とも知らず、馬鹿くさく果無く思われ、『やがて死ぬるいのち。
(一行あき。
肉親との和解の夢から、さめて夜半、しれもの、ふと親孝行をしたく思う。
そのような夜半には、私もまた、菊池寛のところへ手紙を出そうか、サンデー毎日の三千円大衆文芸へ応募しようか、何とぞして芥川賞をもらいたいものだ、などと思いを千々にくだいてみるのであるが、夜のしらじらと明け放れると共に、そのような努力が、何故とも知らず、馬鹿くさく果無く思われ、『やがて死ぬるいのち。