私と兄さんとこう問答をしているところを御読みになるあなたには、私がさも宗教家らしく映ずるかも知れませんが、――私がどうかして兄さんを信仰の道に引き入れようと力めているように見えるかも知れませんが、実を云うと、私は耶蘇にもモハメッドにも縁のない、平凡なただの人間に過ぎないのです。
宗教というものをそれほど必要とも思わないで、漫然と育った自然の野人なのです。
話がとかくそちらへ向くのは、全く相手に兄さんという烈しい煩悶家を控えているためだったのです。
私と兄さんとこう問答をしているところを御読みになるあなたには、私がさも宗教家らしく映ずるかも知れませんが、――私がどうかして兄さんを信仰の道に引き入れようと力めているように見えるかも知れませんが、実を云うと、私は耶蘇にもモハメッドにも縁のない、平凡なただの人間に過ぎないのです。
宗教というものをそれほど必要とも思わないで、漫然と育った自然の野人なのです。
話がとかくそちらへ向くのは、全く相手に兄さんという烈しい煩悶家を控えているためだったのです。