たしか、そんなふうの馬鹿げた事を言って、ツネ子を噴き出させたような記憶があります。
長居は無用、おそれありと、顔も洗わずに素早く引上げたのですが、その時の自分の、「金の切れめが縁の切れめ」という出鱈目の放言が、のちに到って、意外のひっかかりを生じたのです。
それから、ひとつき、自分は、その夜の恩人とは逢いませんでした。
たしか、そんなふうの馬鹿げた事を言って、ツネ子を噴き出させたような記憶があります。
長居は無用、おそれありと、顔も洗わずに素早く引上げたのですが、その時の自分の、「金の切れめが縁の切れめ」という出鱈目の放言が、のちに到って、意外のひっかかりを生じたのです。
それから、ひとつき、自分は、その夜の恩人とは逢いませんでした。