何となれば、芸術家には、殆ど例外なく、二つの哀れな悪徳が具わって在るものだからであります。
その一つは、好色の念であります。
この男は、よわい既に不惑を越え、文名やや高く、可憐無邪気の恋物語をも創り、市井婦女子をうっとりさせて、汚れない清潔の性格のように思われている様子でありますが、内心はなかなか、そんなものではなかったのです。
何となれば、芸術家には、殆ど例外なく、二つの哀れな悪徳が具わって在るものだからであります。
その一つは、好色の念であります。
この男は、よわい既に不惑を越え、文名やや高く、可憐無邪気の恋物語をも創り、市井婦女子をうっとりさせて、汚れない清潔の性格のように思われている様子でありますが、内心はなかなか、そんなものではなかったのです。