太宰治 『おさん』 夏の月が、その夜は満月でしたが、その月光が雨戸の破れ目から細い銀線になって四、五本、蚊帳の中にさし込んで来て、夫の痩せたはだかの胸に当っていました。 「でも、お痩せになりましたわ。 私も、笑って、冗談めかしてそう言って、床の上に起き直りました。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア