朝に言い出し、お昼にはもう出発ということになりました。
一刻も早く、家から出て行きたい様子でしたが、炎天つづきの東京にめずらしくその日、俄雨があり、夫は、リュックを背負い靴をはいて、玄関の式台に腰をおろし、とてもいらいらしているように顔をしかめながら、雨のやむのを待ち、ふいと一言、
「さるすべりは、これは、一年置きに咲くものかしら。
朝に言い出し、お昼にはもう出発ということになりました。
一刻も早く、家から出て行きたい様子でしたが、炎天つづきの東京にめずらしくその日、俄雨があり、夫は、リュックを背負い靴をはいて、玄関の式台に腰をおろし、とてもいらいらしているように顔をしかめながら、雨のやむのを待ち、ふいと一言、
「さるすべりは、これは、一年置きに咲くものかしら。