太宰治 『令嬢アユ』 自転車のうしろには、菖蒲の花束が載せられていた。 白や紫の菖蒲の花が、ゆらゆら首を振っていた。 その日の昼すこし前に宿を引き上げて、れいの鞄を右手に、氷詰めの鮎の箱を左手に持って宿から、バスの停留場まで五丁ほどの途を歩いた。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア