太宰治 『列車』 テツさんと妻は天候について二言三言話し合つた。 その對話がすんで了ふと、みんなは愈々手持ぶさたになつた。 テツさんは、窓縁につつましく並べて置いた丸い十本の指を矢鱈にかがめたり伸ばしたりしながら、ひとつ處をじつと見つめてゐるのであつた。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア