太宰治 『ろまん燈籠』 書斎には火の気が無かった。 いま急に、それに気附いて、おう寒い、と小声で呟き、肩をすぼめて立ち上り、書き上げた原稿を持って廊下へ出たら、そこに意味ありげに立っている末弟と危く鉢合せしかけた。 「失敬、失敬。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア