その五
次男の病床の口述筆記は、短い割に、多少の飛躍があったようである。
けれども、さすがに病床の粥腹では、日頃、日本のあらゆる現代作家を冷笑している高慢無礼の驕児も、その特異の才能の片鱗を、ちらと見せただけで、思案してまとめて置いたプランの三分の一も言い現わす事が出来ず、へたばってしまった。
その五
次男の病床の口述筆記は、短い割に、多少の飛躍があったようである。
けれども、さすがに病床の粥腹では、日頃、日本のあらゆる現代作家を冷笑している高慢無礼の驕児も、その特異の才能の片鱗を、ちらと見せただけで、思案してまとめて置いたプランの三分の一も言い現わす事が出来ず、へたばってしまった。