次女はもったい振り、足の下の小さい瀬戸の火鉢に、「梅花」という香を一つ焚べて、すうと深く呼吸して眼を細めた。
古代の閨秀作家、紫式部の心境がわかるような気がした。
春はあけぼの、という文章をちらと思い浮べていい気持であったが、それは清少納言の文章であった事に気附いて少し興覚めた。
次女はもったい振り、足の下の小さい瀬戸の火鉢に、「梅花」という香を一つ焚べて、すうと深く呼吸して眼を細めた。
古代の閨秀作家、紫式部の心境がわかるような気がした。
春はあけぼの、という文章をちらと思い浮べていい気持であったが、それは清少納言の文章であった事に気附いて少し興覚めた。