祭壇は、四本のけものの脚に拠って支えられ、真紅の布で覆われているのですが、その布は、五百種類の、蛇の舌を鞣して作ったもので、その真紅の色も、舌からにじみ出た血の色でした。
祭壇の上には、黒牛の皮で作られたおそろしく大きな釜が置かれて、その釜の中には熱湯が、火の気も無いのに、沸々と煮えたぎって吹きこぼれるばかりの勢いでありました。
老婆は髪を振り乱しその大釜の周囲を何やら呪文をとなえながら駈けめぐり駈けめぐり、駈けめぐりながら、数々の薬草、あるいは世にめずらしい品々をその大釜の熱湯の中に投げ込むのでした。