太宰治 『ロマネスク』 次郎兵衛はゆったりゆったり家を出た。 陣州屋の隣りの畳屋が気の毒にも燃えあがっていた。 数千の火の玉小僧が列をなして畳屋の屋根のうえで舞い狂い、火の粉が松の花粉のように噴出してはひろがりひろがっては四方の空に遠く飛散した。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア