太宰治 『ロマネスク』 三郎は、騒ぐな、と言って叱った。 狆は三郎の姿をみとめて、これ見よがしに土にまろび竹垣を噛み、ひとしきり狂乱の姿をよそおい、きゃんきゃんと一そう高く鳴き叫んだ。 三郎は狆の甘ったれた精神にむかむか憎悪を覚えたのである。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア