太宰治 『ロマネスク』 突きおとされた豆腐屋の末っ子は落下しながら細長い両脚で家鴨のように三度ゆるく空気を掻くようにうごかして、ぼしゃっと水面へ落ちた。 波紋が流れにしたがって一間ほど川下のほうへ移動してから波紋のまんなかに片手がひょいと出た。 こぶしをきつく握っていた。 太宰治の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア