言い忘れていたが、馬場の生家は東京市外の三鷹村下連雀にあり、彼はそこから市内へ毎日かかさず出て来て遊んでいるのであって、親爺は地主か何かでかなりの金持ちらしく、そんな金持ちであるからこそ様様に服装をかえたりなんかしてみることもできるわけで、これも謂わば地主の悴の贅沢の一種類にすぎないのだし、――そう考えてみれば、べつだん私は彼の風采のゆえにひきつけられているのでもないようだぞ。
金銭のせいであろうか。
頗る言いにくい話であるが、彼とふたりで遊び歩いていると勘定はすべて彼が払う。
言い忘れていたが、馬場の生家は東京市外の三鷹村下連雀にあり、彼はそこから市内へ毎日かかさず出て来て遊んでいるのであって、親爺は地主か何かでかなりの金持ちらしく、そんな金持ちであるからこそ様様に服装をかえたりなんかしてみることもできるわけで、これも謂わば地主の悴の贅沢の一種類にすぎないのだし、――そう考えてみれば、べつだん私は彼の風采のゆえにひきつけられているのでもないようだぞ。
金銭のせいであろうか。
頗る言いにくい話であるが、彼とふたりで遊び歩いていると勘定はすべて彼が払う。