あの龜には責任が無い。
それは私も確信をもつて證言できるのであるが、さて、もう一つ、ここに妙な腑に落ちない問題が殘つてゐる。
浦島は、その龍宮のお土産をあけて見ると、中から白い煙が立ち昇り、たちまち彼は三百歳だかのお爺さんになつて、だから、あけなきやよかつたのに、つまらない事になつた、お氣の毒に、などといふところでおしまひになるのが、一般に傳へられてゐる「浦島さん」物語であるが、私はそれに就いて深い疑念にとらはれてゐる。
あの龜には責任が無い。
それは私も確信をもつて證言できるのであるが、さて、もう一つ、ここに妙な腑に落ちない問題が殘つてゐる。
浦島は、その龍宮のお土産をあけて見ると、中から白い煙が立ち昇り、たちまち彼は三百歳だかのお爺さんになつて、だから、あけなきやよかつたのに、つまらない事になつた、お氣の毒に、などといふところでおしまひになるのが、一般に傳へられてゐる「浦島さん」物語であるが、私はそれに就いて深い疑念にとらはれてゐる。