私は桃太郎のあの「日本一」の旗を思ひ浮べるに及んで、潔く「私の桃太郎物語」の計畫を放棄したのである。
さうして、すぐつぎに舌切雀の物語を書き、それだけで一應、この「お伽草紙」を結びたいと思ひ直したわけである。
この舌切雀にせよ、また前の瘤取り、浦島さん、カチカチ山、いづれも「日本一」の登場は無いので、私の責任も輕く、自由に書く事を得たのであるが、どうも、日本一と言ふ事になると、かりそめにもこの貴い國で第一と言ふ事になると、いくらお伽噺だからと言つても、出鱈目な書き方は許されまい。
私は桃太郎のあの「日本一」の旗を思ひ浮べるに及んで、潔く「私の桃太郎物語」の計畫を放棄したのである。
さうして、すぐつぎに舌切雀の物語を書き、それだけで一應、この「お伽草紙」を結びたいと思ひ直したわけである。
この舌切雀にせよ、また前の瘤取り、浦島さん、カチカチ山、いづれも「日本一」の登場は無いので、私の責任も輕く、自由に書く事を得たのであるが、どうも、日本一と言ふ事になると、かりそめにもこの貴い國で第一と言ふ事になると、いくらお伽噺だからと言つても、出鱈目な書き方は許されまい。