ここに出て來るクローヂヤスは、昔の惡人の典型とは大いに異り、ひよつとすると氣の弱い善人のやうにさへ見えながら、先王を殺し、不潔の戀に成功し、さうして、てれ隱しの戰爭などをはじめてゐる。
私たちを苦しめて來た惡人は、この型のおとなに多かつた。
この作品の出版當時、これに對する文壇の評論の大半は、クローヂヤスのこの新型の惡を見のがし、正宗白鳥氏なども、このクローヂヤスに作者が同情してゐるとさへ解されてゐたやうである。
ここに出て來るクローヂヤスは、昔の惡人の典型とは大いに異り、ひよつとすると氣の弱い善人のやうにさへ見えながら、先王を殺し、不潔の戀に成功し、さうして、てれ隱しの戰爭などをはじめてゐる。
私たちを苦しめて來た惡人は、この型のおとなに多かつた。
この作品の出版當時、これに對する文壇の評論の大半は、クローヂヤスのこの新型の惡を見のがし、正宗白鳥氏なども、このクローヂヤスに作者が同情してゐるとさへ解されてゐたやうである。