しかるにその後、竹村書房に對して、讀者からの直接の註文が、かなりあるので、竹村書房主はその註文を受ける度毎に憂鬱、なんとかして讀者の求めに應じたいと煩悶、あげくの果は一日、著者の陋屋をおとづれ、名案なきかと相談に及ぶ始末であつた。
もとより迂愚の著者である。
名案などのある筈はない。
しかるにその後、竹村書房に對して、讀者からの直接の註文が、かなりあるので、竹村書房主はその註文を受ける度毎に憂鬱、なんとかして讀者の求めに應じたいと煩悶、あげくの果は一日、著者の陋屋をおとづれ、名案なきかと相談に及ぶ始末であつた。
もとより迂愚の著者である。
名案などのある筈はない。