和太郎さんが夜、家に帰らなかったことといえば、いままでに、ほんのかぞえるほどしかありませんでした。
おかあさんは、どんなときに和太郎さんがよそでとまったか、ちゃんとおぼえていました。
和太郎さんが小学生だったころ、学校から伊勢参宮をしたときふた晩、それから和太郎さんが若い衆であったころ、吉野山へ村の若い者たちといっしょにいったときが五晩、そしてやはり若い衆であったころ、毎年村の祭の夜ひと晩ずつ山車の夜番をしにいったものでした。
和太郎さんが夜、家に帰らなかったことといえば、いままでに、ほんのかぞえるほどしかありませんでした。
おかあさんは、どんなときに和太郎さんがよそでとまったか、ちゃんとおぼえていました。
和太郎さんが小学生だったころ、学校から伊勢参宮をしたときふた晩、それから和太郎さんが若い衆であったころ、吉野山へ村の若い者たちといっしょにいったときが五晩、そしてやはり若い衆であったころ、毎年村の祭の夜ひと晩ずつ山車の夜番をしにいったものでした。