文豪用例帳

作家別 名言・名文

新美南吉の名言・名文

新美南吉は、やさしさとすれ違いを描いた童話作家である。愛知の半田に生まれ、若くして児童雑誌『赤い鳥』に作品を寄せた。十代で書いた『ごん狐』は、いたずら狐と猟師のすれ違いを通して、思いの届かなさを静かに描く。

『手袋を買いに』『おぢいさんのランプ』など、素朴な言葉であたたかくも切ない物語を残した。結核のため、二十九歳で没している。

新美南吉 1913–1943
児童文学作家。雑誌『赤い鳥』を中心に活動した。代表作『ごん狐』は教科書にも広く採用されている。29歳で病没。

名言・名文

くるいすぎたあとに、いつも感じるさびしさである。新美南吉『久助君の話』 一人でゐるのは寂しいのだ。新美南吉『良寛物語 手毬と鉢の子』 だから、わしはこれ以上何も望まない。新美南吉『良寛物語 手毬と鉢の子』 結局、わしは、一人ぼつちではゐられない弱い人間なのだ。新美南吉『良寛物語 手毬と鉢の子』 人間は不幸なめにあふにしても、仲間があるときは、少しは心強いものであります。新美南吉『百姓の足、坊さんの足』 木は自分のすがたがこんなに美しくなったので、うれしくてたまりません。新美南吉『木の祭り』 それなら、私が死んだらお前は涙を流すにちがいない。新美南吉『巨男の話』 ちょっと休めよなどと友達にでもいうように心安くいってくれたのはこの人だけである。新美南吉『最後の胡弓弾き』 菊次さんはうまれかはつたやうに、美しい心になつてゐたのです。新美南吉『百姓の足、坊さんの足』 久助君の心は、おどろくには、くたびれすぎていたのだ。新美南吉『川』 「ほんとうに人間はいいものかしら。ほんとうに人間はいいものかしら」新美南吉『手袋を買いに』 しかしある悲しみはなくことができません。ないたって、どうしたって消すことはできないのです。新美南吉『小さい太郎の悲しみ』