松次郎は太夫さんなので、背中に旭日と鶴の絵が大きく画いてある黒い着物をき、小倉の袴をはき、烏帽子をかむり、手に鼓を持っていた。
木之助はよそ行きの晴衣にやはり袴をはき、腰に握り飯の包みをぶらさげ、胡弓を持っていた。
松次郎はもう二度ばかり門附けに行ったことがあるので、一向平気だったが、始めての木之助は恥しいような、誇らしいような、心配なような、妙な気持だった。
松次郎は太夫さんなので、背中に旭日と鶴の絵が大きく画いてある黒い着物をき、小倉の袴をはき、烏帽子をかむり、手に鼓を持っていた。
木之助はよそ行きの晴衣にやはり袴をはき、腰に握り飯の包みをぶらさげ、胡弓を持っていた。
松次郎はもう二度ばかり門附けに行ったことがあるので、一向平気だったが、始めての木之助は恥しいような、誇らしいような、心配なような、妙な気持だった。