木之助はよそ行きの晴衣にやはり袴をはき、腰に握り飯の包みをぶらさげ、胡弓を持っていた。
松次郎はもう二度ばかり門附けに行ったことがあるので、一向平気だったが、始めての木之助は恥しいような、誇らしいような、心配なような、妙な気持だった。
殊に村を出るまでは、顔を知った人たちにあうたびに、顔がぽっと赧くなって、いっそ大きい風呂敷にでも胡弓を包んで来ればよかったと思った。
木之助はよそ行きの晴衣にやはり袴をはき、腰に握り飯の包みをぶらさげ、胡弓を持っていた。
松次郎はもう二度ばかり門附けに行ったことがあるので、一向平気だったが、始めての木之助は恥しいような、誇らしいような、心配なような、妙な気持だった。
殊に村を出るまでは、顔を知った人たちにあうたびに、顔がぽっと赧くなって、いっそ大きい風呂敷にでも胡弓を包んで来ればよかったと思った。