隣の村、二つ三つ向うの村にでも、胡弓のうまい人があるということをきくと、昼間の仕事を早くしまって、その村まで出かけてゆき、熱心に頼んで新しい曲を覚えて来た。
やがて木之助にも妻が出来、子供も出来たが、夜、木之助の弾きならす胡弓の音が邪魔になって子供が寝つかないというときには、村の南の松林にはいっていって、明るい月の光で弾いた。
そののんびりした音色は、何事かを一生懸命に物語っているように村人たちには聞えたのである。
隣の村、二つ三つ向うの村にでも、胡弓のうまい人があるということをきくと、昼間の仕事を早くしまって、その村まで出かけてゆき、熱心に頼んで新しい曲を覚えて来た。
やがて木之助にも妻が出来、子供も出来たが、夜、木之助の弾きならす胡弓の音が邪魔になって子供が寝つかないというときには、村の南の松林にはいっていって、明るい月の光で弾いた。
そののんびりした音色は、何事かを一生懸命に物語っているように村人たちには聞えたのである。