木之助は始め辞退したが、あまり勧められるので立派な座敷にあがり、そこで所望されるままに、五つ六つの曲を弾いた。
主人はほんとうに懐しいように、うむうむとうなずきながら胡弓に耳を傾けていたが、時々苦しそうな咳が続いて、胡弓の声の邪魔をした。
いつものように御馳走になった上多ぶんのお礼を頂いて表に出ると、まだ日はかなり高かったがもう木之助には他をまわる気が起らなかった。
木之助は始め辞退したが、あまり勧められるので立派な座敷にあがり、そこで所望されるままに、五つ六つの曲を弾いた。
主人はほんとうに懐しいように、うむうむとうなずきながら胡弓に耳を傾けていたが、時々苦しそうな咳が続いて、胡弓の声の邪魔をした。
いつものように御馳走になった上多ぶんのお礼を頂いて表に出ると、まだ日はかなり高かったがもう木之助には他をまわる気が起らなかった。