それからまた数年たって門附けは益々流行らなくなった。
五、六年前までは、遠い越後の山の中から来るという、角兵衛獅子の姿も、麦の芽が一寸位になった頃、ちらほら見られたけれど、もうこの頃では一人も来ない。
木之助の村の胡弓弾きや鼓うちたちも、一人やめ二人やめして、旧正月が近づいたといっても以前のように胡弓のすすりなくような声は聞えず、ぱんぱんと寒い空気の中を村の外までひびく鼓の音も聞えなかった。
それからまた数年たって門附けは益々流行らなくなった。
五、六年前までは、遠い越後の山の中から来るという、角兵衛獅子の姿も、麦の芽が一寸位になった頃、ちらほら見られたけれど、もうこの頃では一人も来ない。
木之助の村の胡弓弾きや鼓うちたちも、一人やめ二人やめして、旧正月が近づいたといっても以前のように胡弓のすすりなくような声は聞えず、ぱんぱんと寒い空気の中を村の外までひびく鼓の音も聞えなかった。