味噌屋の御主人が、もう俺が来るずらと思って待ってござるじゃろうに、と仰向に寝ている木之助は、枕元に坐って看病している大きい娘にそう言っては、壁にかかっている胡弓の方を見たのである。
木之助の病気は癒った。
が以前のような曇りのない健康は帰って来なかった。
味噌屋の御主人が、もう俺が来るずらと思って待ってござるじゃろうに、と仰向に寝ている木之助は、枕元に坐って看病している大きい娘にそう言っては、壁にかかっている胡弓の方を見たのである。
木之助の病気は癒った。
が以前のような曇りのない健康は帰って来なかった。