クレヨンの包みを受けとると木之助は慌てて、ゴムの長靴を鳴らしながら、さっきの古物屋の方へひっかえしていった。
あいつを手離してなるものか、あいつは三十年の間私につれそうて来た!
もう胡弓が古帽子や煙草入れなどと一緒に、道からよく見えるところに吊してあるのが、木之助の眼に入った。
クレヨンの包みを受けとると木之助は慌てて、ゴムの長靴を鳴らしながら、さっきの古物屋の方へひっかえしていった。
あいつを手離してなるものか、あいつは三十年の間私につれそうて来た!
もう胡弓が古帽子や煙草入れなどと一緒に、道からよく見えるところに吊してあるのが、木之助の眼に入った。