なんというときに、また、石太郎は屁をひったものだろう。
春吉君は、すかをくらわされたように拍子ぬけして、わらえもしなければおこれもせず、もじもじして立っていた。
藤井先生はまゆをしかめ、あわててポケットからとり出したハンケチで、鼻をしっかとおさえたまま、こりゃひどい、まったくだ、さあまどをあけて、そっちも、こっちもと、さしずされ、しばらくじっとしてなにかを待っていられたが、やがて、おそるおそるハンケチを鼻からとられ、おこってもしょうがないというように、はっはっと、顔の一部分でみじかくわらわれた。