朝はさいしよの光が東の山の峰の上から、さつと流れ、木や家や墓石にやはらかく触れました。
ひるは、村で一匹きりの牛がおなかをすかして鳴く声と、ひなたの枇杷の花に来る蜂の声と、お宮の杉のうへと宝蔵倉の棟にわかれて喧嘩をしてゐる烏の声のほかは何もきこえないくらゐしづかにすぎていきました。
日ぐれはさいごの光が、西の山の端から、木や家や墓石にやさしくさし、それが一つづつ消えていつて、青い影と夕靄がしづんで来るのでありました。
朝はさいしよの光が東の山の峰の上から、さつと流れ、木や家や墓石にやはらかく触れました。
ひるは、村で一匹きりの牛がおなかをすかして鳴く声と、ひなたの枇杷の花に来る蜂の声と、お宮の杉のうへと宝蔵倉の棟にわかれて喧嘩をしてゐる烏の声のほかは何もきこえないくらゐしづかにすぎていきました。
日ぐれはさいごの光が、西の山の端から、木や家や墓石にやさしくさし、それが一つづつ消えていつて、青い影と夕靄がしづんで来るのでありました。