これまでの様子を、息をのみこんでみつめてゐた菊次さんは、がつかりしてかう思ひました――やれやれ、和尚さんの足には何の故障もないらしい。
して見るとばちのあたつたのはわしだけだ。
和尚さんが壇にのぼると、お御堂にいつぱいのお爺さんお婆さん達の中から、「なむあみだぶ」、「なむあみだぶ」、といふ低い声が、藪の中の風の音のやうにおこりました。
これまでの様子を、息をのみこんでみつめてゐた菊次さんは、がつかりしてかう思ひました――やれやれ、和尚さんの足には何の故障もないらしい。
して見るとばちのあたつたのはわしだけだ。
和尚さんが壇にのぼると、お御堂にいつぱいのお爺さんお婆さん達の中から、「なむあみだぶ」、「なむあみだぶ」、といふ低い声が、藪の中の風の音のやうにおこりました。