ところで同じその日の午前に、菊次さんと縁の深かつた雲華寺の和尚さんも死んだのでした。
和尚さんは、菊次さんが思つたとほり運のつよい人であつたと見えて、べつだんびつこにもならずに、いつも元気で、顔をあぶら汗でてらてらさせながら、酒くさい息でお経をよんで、年をとり、死ぬ前の晩にも一升二合ばかりのんで、死ぬときは何の苦もなく、ころりと死んでしまつたのでありました。
さて、ここまで私は元気よく話して来ましたが、これから先の話をするのは気がすすまないのです。
ところで同じその日の午前に、菊次さんと縁の深かつた雲華寺の和尚さんも死んだのでした。
和尚さんは、菊次さんが思つたとほり運のつよい人であつたと見えて、べつだんびつこにもならずに、いつも元気で、顔をあぶら汗でてらてらさせながら、酒くさい息でお経をよんで、年をとり、死ぬ前の晩にも一升二合ばかりのんで、死ぬときは何の苦もなく、ころりと死んでしまつたのでありました。
さて、ここまで私は元気よく話して来ましたが、これから先の話をするのは気がすすまないのです。