新美南吉 『耳』 その耳は肉があつくて、柔かくて、赤い色をしてゐる。 その二つの耳が、花市君の、まんまるな、お月さんのやうな顔の両側に扇子をひらいたやうなぐあひについてゐる。 花市君はいつも、二つの耳の間で、眼をほそくしてにこにこしてゐるのである。 新美南吉の名言・名文を読む 用例を検索する → シェア