ところが花市君は、いままで、怒つたことがいちどもなかつた。
あんまり、みんなが、うるさく耳を触りはじめると、「痛いよ」といつて逃げだすことがあつたが、そんなときでもにこにこしてゐた。
そこで、久助君達は花市君の耳をいぢることだけは、特別の法律でゆるされてゐるやうに考へてゐるのである。
ところが花市君は、いままで、怒つたことがいちどもなかつた。
あんまり、みんなが、うるさく耳を触りはじめると、「痛いよ」といつて逃げだすことがあつたが、そんなときでもにこにこしてゐた。
そこで、久助君達は花市君の耳をいぢることだけは、特別の法律でゆるされてゐるやうに考へてゐるのである。