ちやうど今日のやうな、秋の陽ざしの静かな日で、武士の見下してゐる都大路には、往き来の人の間に、黄色い蝶々が舞つてゐた。
ふと武士は、くびが痒くなつたので、何気なく手を廻してそこを掻くと、ぽろりと板の上に落ちたものがある。
米粒の小さいやうなもので、こまかいこまかい足が生えてゐて、陽のさす方へうぢうぢと這つてゆく。
ちやうど今日のやうな、秋の陽ざしの静かな日で、武士の見下してゐる都大路には、往き来の人の間に、黄色い蝶々が舞つてゐた。
ふと武士は、くびが痒くなつたので、何気なく手を廻してそこを掻くと、ぽろりと板の上に落ちたものがある。
米粒の小さいやうなもので、こまかいこまかい足が生えてゐて、陽のさす方へうぢうぢと這つてゆく。