障子の三分の一位のます紙鳶で、指で弾くとぱんぱんと音がするほどよく張られたよい紙に、卵位の眼を剥き出して、あごが船の形にしやくれてゐる役者の似顔が、匂ふやうな絵具で描かれてあつた。
「ほうォ。
と新太郎ちやんまで、つい自分の野良犬の地位を忘れて歎声を洩らした程であつた。
障子の三分の一位のます紙鳶で、指で弾くとぱんぱんと音がするほどよく張られたよい紙に、卵位の眼を剥き出して、あごが船の形にしやくれてゐる役者の似顔が、匂ふやうな絵具で描かれてあつた。
「ほうォ。
と新太郎ちやんまで、つい自分の野良犬の地位を忘れて歎声を洩らした程であつた。