道ばたの石地蔵さんの前に、妹のくれた花をさして、そのときから、故郷や家の人々のことを忘れることに決心した。
まだ道のほとりには、ぺんぺん草の小さな三角の実が見られ、うすぐもりの空には、季節おくれの雲雀が囀つてゐた。
これから江戸へ出て、それから京都にのぼり、そして目的地の備中の国、玉島へいく、遙かな道のことを思つた。
道ばたの石地蔵さんの前に、妹のくれた花をさして、そのときから、故郷や家の人々のことを忘れることに決心した。
まだ道のほとりには、ぺんぺん草の小さな三角の実が見られ、うすぐもりの空には、季節おくれの雲雀が囀つてゐた。
これから江戸へ出て、それから京都にのぼり、そして目的地の備中の国、玉島へいく、遙かな道のことを思つた。